これまでよりも米国公認会計士の取得を目指す人が増えています。
それを聞いて、チャレンジ精神が旺盛な人が多くなったと感じる人もいるでしょう。
名前に米国が付く時点でハードルが高そうに思えるかもしれませんが、資格として極端に難関というわけではありません。
実は初心者でも努力次第では十分に合格できる難易度に設定されています。
米国公認会計士の合否判定のシステム
ポイントになるのは合否判定のシステムです。
難関といわれる資格には、競争制度を採用しているものが少なくありません。
これは点数にボーダーラインを設けるのではなく、上位から順番に限られた人数だけ合格させるというものです。
この形式の試験では、いくら自分が頑張っても多くの人が自分よりも高得点を取れば、必然的に不合格になってしまいます。
一方、米国公認会計士の試験は競争制度を採用していません。
ボーダーラインを設定しているので、その点数さえクリアできれば誰でも合格できるというわけです。
周囲の点数に左右されることなく、自分の努力がダイレクトに結果に反映されます。
しかも、ボーダーラインは7割5分なので決して高くありません。
100問あれば75問正解するだけで合格できるということです。
米国公認会計士は難関試験なのか？
そう言われても、個々の問題のレベルが高いだろうと懸念する人もいます。
ところが、この資格は問題がシンプルであることも有名です。
難関資格のような奇問が出題されることはなく、会計士を志す人なら誰でも学ぶような基本的な内容になっています。
会計士の間では常識といえることしか問われないため、学習の進め方が分からないという人は少ないでしょう。
ただし、油断をせずに対策をしておく必要があります。
IT系の知識も問われるなど、ジャンル自体はかなり幅広いからです。
もちろん出題の文面は英語であるため、語学力もある程度は身に付けておかなければなりません。
ちなみに、この要素があるので、グローバルな人材を求める企業ほど高く評価してくれる傾向があります。
英語の勉強と同時に進める人も多く、語学力が乏しい場合は長期的なスケジュールを組んだほうが良いでしょう。
受験勉強の進捗に合わせて取得を狙っていける
しかし、英語に関しても難解なワードが使われるわけではないので、あまり警戒しすぎる必要はありません。
さらに受験者にとって有利なシステムがあります。
それは科目ごとに受けられることであり、受験勉強の進捗に合わせて取得を狙っていけるのです。
たとえば、思いのほか受験対策が早く終わった科目があれば、予定を変更してそちらから受験できます。
勘違いされがちですが、わざわざアメリカに行かなくても受験は可能です。
国内で受けられるうえに自分で日程も決められます。
そのため、仕事が忙しい人でも無理のないペースで取り組めるでしょう。
それだけ取得しやすいのであれば、資格としての効力が低いと思うかもしれません。
そのようなことはなく、取得すればキャリアは大きく開けていきます。
会計士として活躍を見込めるのはもちろんですし、コンサルや企画のような仕事でも実力の証明として利用が可能です。
また、自社でキャリアアップしていく選択肢の他に、転職を選びやすくなることもポイントです。
人材が不足している背景があるため、市場価値を一気に高められるでしょう。
世界的に評価される資格なので、転職先の候補を海外にまで広げられます。
たとえば、海外の金融マーケットで資金調達を担当している人もいますし、海外企業の財務部で会計を統括している人もいます。
まとめ
このような事情があるため、これからのグローバル社会を見据えたときに、米国公認会計士は魅力的な視覚であるのは間違いありません。
今後は増えていくと見られているので、できるだけ早い段階で取得しておくことが得策です。
最終更新日 2025年4月29日
