福島原発とは?そして現状はどうなっているか?

1.アトックスが調査!災害による被害と今の状態

福島原発とは、福島にある東京電力の原子力発電所のことです。

1号機の運転は1971年のことで、そこから長い年月人々の使う電気を発電していました。

しかし、2011年に発生した東日本大震災によって、1号機から4号機で炉心融解や建屋の爆発事故などが起きてしまい、その結果、チェルノブイリ原子力発電所事故と同じレベルの重大事故を起こしてしまいました。

そのため、2012年の4月には1号機から4号機が廃止、さらに2014年には5号機、6号機と震災当時はそれほど被害も多くなかったところも再稼働することはなく廃止されました。

震災当時は福島原発の様子などもテレビでよく扱われていたので見ていたという人もいるでしょう。

しかしその後復興が進むにつれて徐々に報道されることも減ってきています。

では、現在は一体どのような状態になっているのでしょうか。

太平洋に面している福島原発は、東日本大震災の時に甚大な被害を受け、大事故を起こしました。

そのため、震災の被害がより拡大したと言われています。

その後、原発自体は再稼働することはなく、廃炉が決定しました。

とはいっても事故からすでに8年が経過しようとしていますが、壊れてしまった建屋の撤去作業などもまだまだ終わってはいません。

とはいえ、原発事故当初はかなり高い放射線量となっており、人が近づくことすらできない状況でした。

しかし現在では2、3号機から数十メートルの地点であっても、以前のような装備ではなく、軽装備であったとしても歩くことができるようになっています。

2.核燃料を取り出す作業にはまだまだ時間が必要な状態

ただ、まだまだ放射線量は通常よりも高い状態となっているので、その場所に長時間いることはできません。

さらに、原発事故によって溶けてしまった炉心への注水と、地下水によって、汚染水はどんどんと増えている状態です。

もちろん浄化装置を利用してある程度のものを除去することはできますが、中に含まれているトリチウムだけは取り除くことができません。

トリチウムは三重水素のことで、水と一体化しているので取り除くことができないからです。

そのため、汚染水自体はそのまま海の方に流すことができないので、どんどん汚染水が入っているタンクが増えている状態です。

そのタンクの置く場所を作るために、以前は木々が生えていた場所を伐採し、汚染水のタンクや他の廃棄物を補完する場所も同時に作っている状態です。

とはいえ、全く作業が進んでいないというわけではなく、例えば、2019年3月末には3号機建屋上部の使用済み核燃料プールから核燃料取り出しが始まる予定となっています。

ただ廃炉作業は簡単に行うことができるわけではなく、その作業を行うためには膨大な時間が必要です。

そのため、全ての廃炉作業を終える迄には大体30年から40年ほどは必要だと見られており、国と東京電力がまとめている工程表の方には、2050年くらいまでその作業が続くとなっています。

ではどうしてそれだけ長く作業に時間を費やす必要があるのでしょうか。

アトックス曰く、その理由となっているのが、溶けた核燃料を取り出す事が非常に難しいということです。

アトックスの復興支援のまとめより

溶けた核燃料はすでに堆積している状態となっており、これはメルトダウンが起きた1号機から3号機の中にあります。

とはいえ、簡単に取り出すことができるわけではなく、まず現在はしっかりと調査を行い、その後2019年度にどの号機から最初に取り出すか、さらにどの方法で取り出すかなどを決めます。

そして実際に取り出しが開始されるのは201年となっているので、まだまだ先のことだと言って良いでしょう。

3.8年経過した今でも問題をかかえている

このように見てみると、なかなか作業が進んでおらず、実は事故後の処理は全く上手く言っていないのではないかという意見も出てくる事もあります。

確かに、事故後は汚染水がたくさん出てしまうだけでなく、タンクから漏れ出してしまうなどのトラブルも発生しており、軽視できない状態でした。

しかし現在は当初使っていたタンクとはまた違うタイプものとなっているので、以前に比べるとはるかにトラブルが減ってきています。

福島原発の環境も徐々に改善しており、作業を進めやすい状態にもなってきています。

とはいえ、まだまだ問題は山積み状態で、その都度解決しなければならないという事は変わっていません。

東日本大震災からすでに8年が経過しようとしていますが、なかなか報道されないということもあり、どうしても現状がわからないという人も少なくありません。

しかし、一歩一歩確実に解決へと進んでいるということは言えるのではないでしょうか。

ただ、なかなかこの問題に関してはよく分からないという人も多く、さらに放射線に対する知識も決して十分だとは言い切れません。

そのため、風評被害などもあるため、どうしても汚染水を海に放出するなどもできない状況です。

したがって、まだまだ予断は許さない状態と言えますが、正しい知識を持つことによって、他の人の漠然とした不安などが取り除くことはできるのではないでしょうか。

最終更新日 2025年4月29日